最終更新日 2023年5月19日
こんにちは、QBキャピタル@福岡の大友です。
福岡生活も約1カ月となり、出会う方々皆さんが温かく迎え入れてくれることに日々感謝してます。あとごはんがおいしいです。
つい先日、シードファイナンスを検討している方との相談中に、シードファンドに対して創業間もない企業をどうピッチでアピールするか?という内容を議論しました。
アピール方法ともたらされる結果(ゴール)は分かれてくるかもね、という結論になったので雑感ですが2つのポイントを記載します。
1. シード期の資金調達は「お金集め」より「仲間集め」を意識
一番に言えることは、資金調達を行う先は会社の一部(株式)を分け与える仲間である、という意識を持つことです。特に初期段階であれば、低い株価でそれなりの割合を渡すことになるでしょうから、創業に至ったきっかけに共感してもらえるか、が重要ではないかと考えています。
資金調達先として一番の候補であるシードVCは個人GPが多く、そのGPに刺さるかどうかで出資可否が決まっていることが大半かと思います(組織ではなくGP個人がファンドの運用責任を負っているから当然ですね)。
創業者から見てどのファンドからお金を出してもらいたいか、どのファンドGPや担当者を仲間に入れたいか、をゴールに据えてピッチ資料を作ることが良い結果に結びつくと考えています。
面談依頼を行う前に、過去どのような企業に投資しているか、ブログやTwitterなどの情報発信をよく見る、などの情報収集を行ったうえで、どのような資料構成にすれば仲間になってくれそうかを考えると良いのではないでしょうか。
個人的な意見ですが、刺さるくらいの共感を得るには原体験やきっかけが重要だと考えます。
なぜそのような考えに至ったのか?
創業者として何のペインをどう解決したいのか?
解決するのが創業者でなければならない理由は?
…と月並みな内容ではありますが、意外とピッチスライドに落とし込めてない場合があるので、注意して作成してみてください。
2. 市場調査などの数字面は強調しすぎない(けどあると良い)
市場調査や数字の面は、VCが投資判断を行う上でも、新規事業を立ち上げるためにも重要な情報です。
一方で、プロダクトが構想段階であり、これからMVPを作る段階では、後々想定していた市場と異なる市場やペルソナにアプローチすることは多くあります。
狙うべき市場が異なってきた場合、一本筋の通った事業成長には、ポイント1つ目の原体験が重要になります。
原体験は過去の大きな出来事であり、変わることはありません。
狙うべき市場や顧客が変わったとしても、ペインを解決したいという強い意志が事業を前に進めるモチベーションにもなります。
つまり、「ここに市場があるから、この事業をやりたい」という理由は、VC側から見た際の理由としては弱くなります。
ただし、市場調査が不要ということを言っているのではなく、「自身の原体験から得たペインを解決できそうな市場がこれくらいありそう」という示し方がVC側にとって刺さるのではと考えています(あくまでも私の意見です)。
蛇足ですが、私の周りには事業を進めているうちに新たな原体験を得て、事業構想を得てピボットをした経営者もいます。
日々の生活からペインポイントを見つけるのが得意な経営者の方には頭が上がりません。。。
今後個人としても様々なシードスタートアップに触れてくると思い、上記を整理してみました。
シードファイナンス時の一助になればと思います。
それではまた。